「また他人事に首突っ込むと、ゼンに怒られるぜ?ララちゃん」


「う…」


ニヤリと笑うレキに、私は言葉を詰まらせる。


ロイのことなんとかしてあげたいって思ったの、バレた?


「そうよ、ララ!ほらっ、早く行きましょ!」


「ひゃっ」


ニーナに背中を押され、私は前のめりに倒れそうになり、慌てて体勢を立て直す。


「…うん、行こう」


私はロイに一度視線を送ってから、歩き出した。





アルザが先頭にいたこともあり、私たちはあっさりと入国できた。


アルフィザもミュレとはそう違いがなかった。



国全体は砂嵐から守るため、大きな壁で囲まれていて、建物も頑丈なものが多い。


お店にはテントが張ってあり、綺麗な装飾の床の上を人々が行き交っている。


肌を火傷しないようにと、ほとんどの人が厚着をしていた。



ミュレと違うのは、奥に見える…大きな王宮。


あれが、この国のお城。