「けど違ったんだよ。どれが正しいかなんて、誰にもわかんねぇ」
司会者の言葉を遮って、イズラがそう口にした。
「今の俺には、お前の言うことが正解だなんて思えねぇんだよ」
イズラが司会者を睨むと、司会者は後退りをした。
けど、負けじと食いついてくる。
「じゃ…じゃあ、君は何が正解だと言うんだね!?」
イズラは天を仰ぎ、夜空に咲く大きな満月を眺めた。
そして、司会者に向き直ると、口を開いた。
「俺がここを買い取る」
瞬間、誰もが絶句した。
ゼンまでもが、呆然とイズラを見つめている。
―――イズラ…。
イズラは、光を失ってなんかなかったよ。
ちゃんと、その心にあった。
「ふ…ふざけるな!!」
我に返った司会者が、これ以上赤くならないんじゃないかってぐらいに、顔を真っ赤にさせて怒鳴った。
対するイズラは、しれっとしている。


