二人と一人に分かれろ、とイズラに言われたのは、ついさっきのこと。
どうしようかと目配せし合った私たち。
そんなとき、ゼンはニーナに素早く耳打ちし、次の瞬間には、私とニーナ、ゼンという分かれ方が決定していた。
「そう、かなぁ…」
私は膝を抱えながら呟いた。
ゼンを信じてないわけじゃない。
ただ…何か怖いの。
ゼンが暗闇に呑まれちゃうんじゃないかって、そんな不安が離れない。
何でそんなこと思うのか、私にもよくわからないんだけど…
「それに、みんなが何とかしてくれるわよ」
ニーナの言葉で、私はQueen号のみんなのことを思い出した。
「そう…だよね。レキたちがきっと、助けに来てくれるよね」
私が一人じゃないように、ゼンだって一人じゃないんだ。
暗くなってる場合じゃない。
弱音を吐いてる場合じゃない。
ここから逃げ出す方法を、考えなくちゃ。


