「…私が、あなたたちについて行けばいいんでしょ?」
"ラー"の船長の傍まで真っ直ぐに歩き、私は目の前で立ち止まった。
相手は愉しそうに瞳を細め、私をじろじろと眺めた。
「物わかりいいじゃん。俺は、イズラ。…お前は?」
「…ララ」
小さく名乗ると、相手…イズラは「ふぅん」と言ってから、視線をリジェに移した。
「ララのおかげで助かったなぁ?お前」
嘲笑うように、そう口にしたイズラには目もくれず、リジェは目を見開いて私を見ていた。
「…ララさん…っ、何、で…」
リジェだけじゃない。
他のみんなからも、驚きの視線が注がれていることがわかる。
…きっと、ゼンもレキも、ニーナも。
私のとった行動に、驚いているかもしれない。
―――でも。
「決まってるよ。仲間だもん」
そう、仲間だから。
誰かが傷つくのを見るのは、もう嫌なの。


