「はぁー…。」


岩の上に座り、深いため息をついた。

また、繰り返しだ。

せっかく、さっき死んだというのに…。

また、生まれ変わってしまった。

なぜ私が、こんな運命を辿らねばならんのだ。


近くを通りかかった青年と、目が合った。

すると、その青年は、


「おはようございます、神様。」


と、挨拶をし、恭しく頭を下げた。

私は、急いで訂正した。


「私は、神などではないよ。」


「そんな、ご謙遜を。貴方様を神と呼ばず、誰を神と呼ぶのですか?」


やはり、青年は信じてくれなかった。

本当に、私は神などではないのに…。