場所なんか知られたら、そこまで追っかけてくる女がいてもおかしくない・・・筈。

あ・・・てか、そんだけ騒ぎになるって事は、誰も知らなかったんだ。

愛、言わないでくれてたんだ。

成る程。やっぱりそれなりにいい奴だ。

章大は乱れたリボンを整えながら、

「もっち、秘密にしてたよー。てゆーか場所、俺が知りたいぐらい」

おどけてみせた。



敦志が本気で疲れてるみたいだったし、他もそそくさと帰ってったから、あたしと敦志もそのまま帰る事にした。

「・・・大丈夫?」

とりあえず声をかける。敦志は猫背になって『ふぅ・・・』とか『はぁ・・・』とか言ってやがる。

「・・・ふぃー・・・」

返事も気が抜けた感じで、あたしは心配ってよりだんだんムカついてきた。