仲間以前に、友達すらいなかったあたしには、こういう光景は新鮮だ。 結局チャイムが鳴るまで遊んでて、スケッチも全く進まなかったらしく。 なのに同じように遊んでた筈の宏人は、何故だか完成してた。 「教室の前で待ってる?」 敦志が嬉しい事を言ってくれたけど、それなりの常識はあるあたしは、 「ここにいる」 教室の前になんか居たら、どうなるか解んない。 色んな女子に睨まれるに違いない。 睨まれるのは別にまあ、気にしない事は出来る。 でも愛の一件で知った。女子のごたごたは面倒臭い。