「美香ー!お風呂!」 階段の下からお母さんの声が聞こえる。 「あーい。…ゴメン敦志、お風呂」 『おー。じゃ明日な』 『うん。じゃあね』 プツッ、ツーツーツー…。 この機械音には毎度苛々する。 『もうお前らの会話は終わったんだ』って言われたみたいで。 あたしは着替えを持って一回に下りる。 待ち遠しさを心に浮かべながら。