「森下!!ちょっといい?」


隣の席の陽[ヨウ]くんがひょこっと顔を覗かせる。


「ん?いいよ♪」


何だろう?と思いつつも返事し、人気のないところへ行く陽くんについていく。


陽くんは中1から同じクラスでちょっと仲がいい男の子。


ちなみに今は中2。


「陽くん、こんなところまで来て…何かお話?」


「あ…うん。実は…

俺…森下のこと好き…なんだ」


頭をかきながら言う陽くん。


照れてるのかな?


「郁も好きだよ!陽くんのこと!」


「えっ!?ほんとに!?」


「うん♪だって郁たち友達でしょ?好きじゃなかったら友達じゃないよ~!」


笑顔で言う。


でも…陽くんに笑顔はない。


「よ…陽くん?」


郁…悪いこと言ったかなぁ?


「森下…俺、友達としてじゃないんだ。」


友達として…じゃない?