アカが引っ越すのはちょうど 3月の終わりだった。 アカとアオはお互いがいる世界しか 知らない。 アオにはそれ以外の世界なんか 見たくもなかったし、いらなかった。 アオの中で、アカは恋愛とかそういう物の 対象ではない。 けれどもお互いしか知らないのだから、 怖かったのかもしれない。 とにかく、彼は決意したのだ。 「ぼくは いっかげつごに しぬ。」