アカが引っ越すという話を アオにしたのは2月の終わりの日だった。 いつもの公園で いつもの様に挨拶して、 いつもと同じ声で、 普通じゃない事をアカは話した。 公園にいつもと違う空気が流れて、 2人はよくわからなくなって、 泣いていた。 春を迎えもせずに泣いていた。 水色の青空が、夕焼けの赤に変わっていった。 涙も枯れた頃、肌寒くなって 鳥肌がたった頃。 アオは普通なようで普通じゃない決意を 頭の中でした。 暖かい風はまだ吹かない。