「えっ?」


「龍矢様のことまで考えることができるようになった。素晴らしいことです」


やだ。


そんなこと言われると、照れちゃう。


きっと今、顔が赤くなってるんだろうな。


「さみしがり屋で、泣き虫なのは変わらないけどな」


えっ?


「お疲れ様です、龍矢様」


うそっ。


いつからいたの?


いつの間にか、開けたドアにもたれかかってる龍矢の姿。


「なにかお飲みになりますか?」


「いや、いい。それより、この資料を用意してくれ」


「かしこまりました」


もしかして、全部聞いてた?