好きなことをしてる一年ってあっという間。


製菓の専門学校に入って、一年が過ぎた。


「美和、お前就職どうするんだ?」


「んー考えてるよ」


龍矢と一緒に夕ごはんを食べてるとき。


そう聞かれた。


「これ、見てみろ」


一枚の紙を渡された。


「龍矢、これ・・・」


そこには、三木会社で、お菓子作りの先生を募集すると書いてあった。


「新しく始めようと思って。お菓子作りの教室」


「そうなんだ」


「お前のために」


「えっ?」


「ただし・・・」