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「…ふー…つかれたぁ」
やっとひと段落ついた挨拶周。まだ一時間も経っていないパーティに早くも疲れていた。
「…あの人話長いよー…」
毎年って言っても一年に一回。軽いあいさつ程度で済む人もいれば、長い話を続ける人もいる。
「毎回、同じ挨拶でひきつった笑顔…いい加減限界だよ」
大手企業や政治家、父や母がお世話になる相手には必ずしも良い顔をしなければならない。だが、まだ18歳の少女。疲れるのも当然だ。
「奈緒~!!」
「有紗!来てくれたんだ」
「当たり前でしょ?朝倉グループ主催のパーティを断る人なんていないって!
…それに、良い男もたくさんいるだろうし」
「…結局それなのね」
「ふふっ。だって合コンより出会いがあるし、相手みつけるのも手っ取り払いよ!みんなボンボンだもの」
「はいはい。頑張ってね」
「もー!…奈緒もすごいキレイだから今日はいろんな人からお誘いありそうだね」
「あたしはいいの!興味ないし、男は嫌い」
「もったいなーい!…あっイケメン発見!じゃね!」
そう言って嵐のように去っていく有紗に苦笑した。

