とうとうこの日がやってきた。 朝倉グループ主催最大イベントのひとつ、朝倉パーティ。 だが奈緒は少し浮かない顔だった。 「…はぁ~」 そりゃぁそうだ。 我が父親と1年ぶりに会えるのだから。 コンコン 部屋のドアからノックの音がした。 「どうぞ」 「失礼します。おはようございます。お嬢様」 「あ、真理子さん。おはようございます。」 「今日は記念すべきパーティですね。夜からですが、お嬢様はいろいろ準備が…」 「あ、はい。毎年恒例なので分かっていますよ」