「おじゃまします」
「どーぞ。」

あやさんの部屋はマンションで青がメインの綺麗な部屋だった。

「あやさん青好きなのー?」
「うんっ」
「綺麗にしてるね」
「まあねっ」

あやさんは僕にコーヒーを入れてくれた。

「はい」
「ありがとう」
「てかあやで良いよ」
「じゃあ、ぼ…俺も遊汰で良いよ。」

僕って言いそうになった言葉を飲み込んで"俺"と言い直した。

「じゃあこっち来て。頭洗うから」

僕とあやは洗面台に向かった。洗面台の水道はシャワーになっていて僕はそこで頭を洗ってもらった。
「はい。次はあっち!」
「うん」
「そこ座って。」

床に新聞紙を敷いてその上に置いてある椅子に座った。

あやが僕の首にカット用のカバーを巻き付ける。

「苦しくないですかーっ?」
「ぇ、あ、はい」
「じゃあ切りますねー。短くしちゃう?」
「おまかせで。僕に似合う髪型にして。」
「えーっ難しい事言うねえっ!」
「よろしく」

シャッシャッシャッシャ
透きばさみの心地よい音が静かな部屋に響く。