兄貴の想い


『どうもありがとお!』



思いもよらない裕作の告白にビックリして、冗談ぽく答えることしかできなかったんだ。



裕作は笑いながら



『さぁ、そろそろ帰るか!』



と言いながら歩き始めた。



私は裕作の背中を見ながらちゃんとお礼を言わなきゃと様子をうかがっていた。



そして、裕作と別れ間際に



『裕作…いっぱいありがとね。さっきの話…嬉しかったよ。いつも気にしててくれたんだね。』



『ははっ。』



『家も近いしさ、卒業しても遊ぼうね!』



『おぉ!いつでも遊びに来い!じゃあな!』



『うん。じゃあね!』



裕作は最後まで優しかった。



卒業後、家が近いにもかかわらず、裕作とバッタリ会うこともなく、遊ぶことも一度もなかったんだ。