「あのな。
今までよく我慢したと思うよ。
お前は、無防備すぎんの。
そのせいで、何度、玲のダチと俺のダチに遊ばれたか。」


私は、ふと思い出した。


「もしかしてだけど、修次が私の前でたまに顔が赤くなったのって、私が好きだったからなの?」


私は、確認するように修次に聞いた。


「そうだよ。
わりぃかよ。」


修次は、ちょっとだけ拗ねだした。


かわいい。


「修次。
すごく嬉しいんだけど。」


私は、修次に思いっきり抱きついた。


私も女の子だったんだな。


しみじみそう思った。


だって、今まで私がこんな甘ったるい感じにさせなかったし。


今まで付き合ってた男の子たちは、冷たく突き放していたし。


「玲って、こんな…」


修次は、なぜかあり得ないぐらい顔を赤らめはじめた。


「もしかして、修次って、まるわかりだったんだね。」


私は、修次の頬にチューした。


だって、修次をからかうのが、楽しいから。


「玲、頼むから。」


修次は、そんな私にすごく戸惑ってるみたい。


「修次は、こんな私じゃダメ?」


だめ押しに聞いた。


しかも、目をちょっとウルウルな感じで。


たぶん、修次が見たら上目遣いになるように。


「別にいいんだけど、約束して。
俺の前だけって。」


もしかして、修次は、心配なのかな?


でも、信じて。


「あたりまえだよ。
 今まで、こんなことしたことないし。
だから、修次が、私をフらない限りは、ずっと一緒だよ。」