文学乙女

「-浴衣、砂付いてるよ」






「砂?」





宣ちゃんは、腕に付いてる砂をパッパッと払った。






「ありがとう……」






あたしは、照れくさくお礼を言った。





ジーパンに付いた砂を払う宣ちゃんを見るなり、あたしは複雑な気持ちでいっぱいだった。
 



勢いで告った上に、宣ちゃんにぎゅ~っと抱きしめられた光景を思い出し、嬉しいやら照れくさいやら、いろんな気持ちが溢れていた。








「―宣ちゃん」






「―ん?」






宣ちゃんを呼んだものの、あたしは口をつぐんだ。






肝心な言葉が思い浮かばない。