文学乙女

緊張感を無理矢理振り切り、あたしは遂に最後の言葉を切り出す。





「あの時の告白……改めて返事させて欲しいの」





告った当時を思い出したのか、宣ちゃんは真顔になっていた。





「あたし……」





途切れ途切れに走る沈黙。




いくら振り切っても、ますます込み上がる緊張感。





ヤバい……!今しかないのに、言葉出ないよ。





「あたし……」





同じ言葉を二度言ったことに、「あっ!」と後悔したことも重なり、また口をつぐんでしまう。





宣ちゃんは、「早く言え!」との苛立ちの罵声を言わず、ただ無言であたしの一言にうなずいていた。





「宣ちゃんがあたしを想ってくれる気持ち……すごく嬉しかった……」





「うん……」





ようやく出てきた言葉にホッとしつつも、肝心の「好き」という言葉は言えないままだった。