文学乙女

対する宣ちゃんは、あたしをじっと見たまま、何も言って来ない。





内心戸惑いつつも、あたしはそれでも気持ちを打ち明ける。





「覚えてないかも知れないけど……この前、文学館で告ってくれた返事……」





「うん……」





「あの時の返事、すごく嬉しかった……」





「………」





「今も正直覚えてるし……本当に、あたしなんかでいいのかなって……」





「………」





いろんな気持ちがヒートアップしているせいか、一言言うと同時に、心臓の音が聞こえてきた。





無意識に浴衣の裾を握ってる手が、知らないうちにガタガタ震えていた。