文学乙女

言いたいことをすべて言い切ると、あたしはゆっくり呼吸を整える。





心臓の鼓動が、まだ激しく響いていた。





これだけ自分の悪いところを言えば、三枝さんどう反応するんだろう……。





多分、引くんだろうけど。




少しずつ落ち着きを取り戻している所に、三枝さんが歩み寄って来る。





じっと見ていると、あたしの左手を優しく握ってきた。





あたしはびっくりして、三枝さんを見る。





「自分のこと、悪く言わないで下さい」





三枝さんは真っ直ぐな目で見ながら言った。





「きれいじゃないとか、性格がどうとか関係ないですよ。…僕は出来れば越野さんの力になりたいし、少しずつ理解したい」





穏やかな表情だけど、三枝さんの口調は真剣だった。




三枝さんの手の温もりがじんわり伝わったせいか、目頭がふと熱くなる。





夢じゃない……。現実に好きって言ってくれてるんだ!





嬉しさのあまり、あたしはじんわりと涙がにじんだ。




そして、握られてる三枝さんの手を優しく握り返す。