文学乙女

沈黙の空気。





あたしはうつむいたまま、スカートを軽く握る。





その沈黙を破るように、三枝さんが口を開いた。





「僕だって越野さんのことよく知らないし、知り合ってまだ間もないのも、分かってます」





スカートを握る手が離れ、あたしは三枝さんを見る。




「知り合って間もないのに、いきなり付き合って言ったら変に思われるし…僕は本気で越野さんと友達から始めたいし、少しでも親しくなりたいんです」





「……」





「厚かましいかも知れないけど……僕を越野さんの友達の一人に加えてもらえますか……?」





三枝さんはかしこまるように言った。





一生懸命気持ちを伝える姿を見ていると、いろんな気持ちが込み上がってきた。




同時に三枝さんにいろいろ助けられた出来事が、脳裏に浮かんだ。