文学乙女

「僕……」





三枝さんはまた、言いかけたまま口をつぐんだ。その間もない沈黙の後、意を決すように口を開く。





「偶然だったけど…ここで越野さんに会えると思わなかったし、越野さんと知り合えて、本当嬉しかったです」





三枝さんの一言一言を聞いているうちに、あたしは胸の熱さを少し感じた。





「片想いしてたのはショックだったけど…越野さんが失恋して元気なかった時は、正直ほっとけなかった……」





「……?」





思いがけない言葉に、あたしは目を見開いた。





「今日このイベントに誘うと同時に…自分の気持ちを伝えたかったんです……」




三枝さんは、意を決すように言った。





数分間の沈黙の後、三枝さんが口を開く。





「……越野さんのこと…」





「……?」





「越野さんのこと……好きです…!」