文学乙女

「仕事でなかなか連絡出来なかったけど、越野さんが図書館へ来るのをずっと待ってたんです」





「?」





「その時は仕事中の身だけど、もし来たら、話しかけようと思ってたし、合間をぬって会いに行くつもりでした」





三枝さんは照れくさそうに言った。





三枝さんのストレートな近況に、あたしは少し胸の熱さを感じた。





「また手紙書こうと思ってたんですけど、なかなか時間がないもので」





「いえ…あたしこそ、いろいろお世話になったのに、三枝さんにお礼出来なかったから……」





あたしは申し訳なさそうに言った。





「お礼なんていいですよ。また、こうして越野さんに会えたし、僕は嬉しいですよ」





三枝さんの一言に、あたしは思わずドキッとする。





「もおっ!変な冗談言わないで下さい」





あたしは赤面しながら、そっぽを向いた。





…っていうか、三枝さんウマイお世辞言い過ぎだよ。