文学乙女

仕方ないよね。順番は順番だし。





気長に待ちましょうと自分に言い聞かせた。





再びデジタル時計を覗いていた時。





「こちらへどうぞ」





左側のカウンターから、男の人の声がした。





さっきのミッフィーちゃんエプロンの司書だ。





パソコンのマウスを片手で、キーボードの側に戻しながら立っている。





「またあの人だ…」





あたしは小さく呟いた。