文学乙女

「ちょっとやめて下さい!」




あたしは無理にでも抵抗を試みる。





けど、猪原は不敵な笑みを浮かべて「いいじゃねぇか」と言うだけ。





更にあたしの耳元で、とんでもない一言を言ってきた。





「彼氏募集してんなら、オレと付き合うか?」





「はあ!?」





あたしは思わず面食らう。




こんな最低ヤローが彼氏になんて……絶対嫌だ!





死んでも付き合いたくないっっ!





あたしは呆然としたまま、首を横に振った。





コイツのことだから、絶対からかってるに決まってる!





「もう離れて下さい!」





あたしは再び猪原を突き放そうとする。





「オレに惚れてんなら、この後ラブホ行くか?」





猪原のちょっかいとしつこさに、あたしの怒りは頂点に達した。





怒りを堪える中、ウーロン茶の入ったグラスを握りしめる。





これ以上言われたら、顔にぶっかけてやろうと思ったからだ。