文学乙女

「いえ、こういう場所来るの初めてで」





「まあ、そうでしたの」





「ええ…」





あたしは照れくさくうなずいた。





「今日、俳人の西嶋先生はご不在ですけど、ゆっくり見てって下さい」





来館の署名を済ませると、あたしは荷物を近くの椅子に置いて、館内を回る。





西海さんの話によると、西嶋徹(とおる)という人は、日本を代表する有名な俳人さんだ。