文学乙女

「本をお探しですか?」





突然横から声がした。





その声にあたしはハッと我に返り、相手を見る。





あの人と全く違う若い男の司書が、傍に立っていた。




話しかけられたのに驚いたのか、「私?」と、無意識に自分を指す。






相手はあたしのリアクションに一瞬キョトンとして、コクリとうなずいた。





「よかったらお探ししますよ」





彼は穏やかな笑みを浮かべて言った。





あたしは横目でさっきの光景を見る。





再び見た頃には、あの三人の姿はなかった。