文学乙女

彼女も自分と同じく、彼に想いを寄せていることが、すぐわかった。





突然渡されたラブレターにあたふたしながら、彼は照れくさく頭を下げている。





あの人、随分モテるんだ………。





あたしは開いた口が塞がらないくらい、唖然とする。





自分の予想が見事的中したからだ。






見ちゃいけないものを見てしまった感じだった。






突然の光景を目の当たりにした上に、じっと見入っている時だった。