"1―C"と書かれた札が 教室の上に掛かってる。 ドアを開ける前に 大きく息を吸い込んだ。 (大丈夫、奈々。 今のあんたに 昔の面影なんて 残ってないから。) 自分に言い聞かす。 奈々が入ってきた途端、 ざわつく教室。 「・・うわ。やべぇ///」 「え、モデルかなんか やってんじゃね?あの子。」 色めき立つ男子。 「超可愛い〜っ」 「・・同じ人類?」 ため息をつく女子。 奈々自身はそんな声に 気付くこともなく。 黒板に書かれた 座席表を見て、 自分の席に腰を下ろした。 .