ー…コンッ…コンコン… 窓を叩く音。 …誰だろう? もしかしてチョコ作ってるのがバレた?? それはマズイ…女子達に殺される…‥。 恐る恐る音のしたグランド側の窓に近付く。 締め切ったカーテンの端を持ち、中が見えないように少しだけ開け外を見た。 「よっ!凌!!今年も作ってるか?」 「…‥!?」 い、今のは… 。 僕は額に手を当て、はぁっと大きく溜息を付いた。 「何時も言ってるだろ、声かけるなって…他のヤツ気付かれたらどうするんだよ」 半ば呆れながら言った。