ー…キンコーンカンコーン… 下校時刻を知らせるチャイムが鳴る。 「もうそんな時間?凌くん帰ろっか」 風花はチョコの箱を丁寧に鞄の中に入れた。 「…うん」 慌てて紙袋とカバンを手にした。 古谷さんと一緒に帰る? 新たな状況に頭がついていかない。 こんなので大丈夫かな…。 「凌くん行こう」 風花は手を伸ばし凌の手を取る。 引きずられるように教室を出た。