「じゃあ分かるよね…?
玉木ちゃんは…誰のもの?」


「……」


「玉木ちゃん?」


「――…っ
…新田…の!」

ギュッと目を瞑って、最大の屈辱に耐える。



すると、頭上からクスリと小さな笑い声がし、唇を何かが掠めた。



「…え」

驚いて瞳を開ける。






「玉木ちゃん…」


――…!


目の前には至近距離にやつの顔…



でも驚いたのはそれだけじゃない。





どうして…?




どうして…そんな顔…するの?




「これでやっと…」






どうして…そんならしくない顔…するの





「俺のだね」



新田の表情は、優しげで…

まるで…

心から…安心してる男の子みたいだった。






第三章 危険なかけひき
END