花びらあげようか【短編】

泣きながらつむっていた目をそっとあけようとしたら、おばあちゃんのお尻に回した手が、急に軽くなった。まるでおばあちゃんが空気になったみたいに私の手はスッとおばあちゃんの体を擦り抜けた。


ビックリして目を開けた。


―――そこに広がるのはシルバーに輝く草原だった…。


どーして…。




「みなこちゃん」


振り返るとまるちゃんがいた。


「まるちゃん!!」