秋も終わり冬の匂いが
し始めた12月の初め。
その出会いは突然
本当に突然やってきた。

「渡瀬雪(わたせゆき)です。」

冬休みも近い中途半端な
この時期に転校生がきた。
その男の子は名前の通り
雪のように白くて壊れて
しまいそうなくらい細い。
色素が薄いのか髪の毛も瞳も
とても茶色い。

「席は空いてるとこな。」

先生が言うとそいつは
迷いなく私の隣にきた。