【短編】こんな恋もありでしょ。



―――ピンポーン……


部屋のチャイムが鳴った。



「どちらさまですかー?」

「宅配便ですー」



宅配便?

なんか頼んでたっけ?


一瞬、首を傾げながらも那央とのメールが気になって



「ちょっと待ってくださいー」



そう言いながら、判子を持ち部屋のドアを開ける。



「お前、簡単に開けすぎ」



その瞬間ドアを手で掴まれ、それに驚くより先に聞き覚えのある声に顔をあげると、そこには那央が居た。



「はぁっっっ!?」



目を見開き、大きな声を出してるうちに那央が玄関へと入ってしまう。

ぐいっと体を押され反抗する隙もくれない。



「え? や、ちょっと…」



その思いを声に出すも、



「なに?」



威圧された、とはこういうことを言うんだと思った。


人一人立つのがやっとな玄関で那央とあたし。


体は触れ合うくらいに近くて、見上げるとキスできるくらいに顔が近い。