部屋に戻り、シャワーを浴びると腹部の鈍痛が、また昨日を思い出させた。
幸い今日は会社は休みだから、もう一度寝なおして。
起きてから、那央に打つメールの内容を考えよう。
いくら覚えてないとはいえあの状況で放置してしまったら、さすがの那央だって怒るかもしれない。
ラブホに置き去り、だもんね。
だけど。
もう友達には……戻れない、よね。
“後悔”
今更になって、この言葉が重く圧し掛かる。
素直に告白すべきだったんじゃないか。
……絶対ムリだ。
あたしに、そんな勇気あるわけがない。
わからないように距離をおくべきだったんじゃないか。
……これもムリ、か。
相手は那央だもん。
そんなことしたら不信に思って気づかれちゃってただろう。
友達のままいる方がよかったんじゃないか。
……これが理想だったけど。
好きな人と一緒にいる那央を見ていくことなんてムリだっただろうな。


