【短編】こんな恋もありでしょ。



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「お前さー、なに突然連絡つかなくなってんの?」



居酒屋のカウンターに生2つが運ばれてきて、一口飲んだところで那央が少し怒った口調で話し出した。

もう一口ビールを喉に流し込んで、



「んー……」



曖昧に返事をしながら、那央の顔を横目でそっと見る。

どうしよう……、那央がすっごーくかっこよくみえる。


それに気づいた那央が、あたしへと視線を向けるのがわかったから、あたしは慌てて顔を戻した。



「なんだよー(笑)
ちょっとは反省してんのかよ?」

「え? なにが?」

「は? だーかーらー、誰かさんが約5ヶ月間も連絡がつかなかった理由を聞いてるんですけどー?」



あ。
ヤバ。

あたし那央からの連絡ブチってたんだった。


完全に忘れてた。


“会いたい”そう思ったのを認めたら、本当にすぐに会いたくなっちゃって。


電話しちゃったんだよね。

断られるのが恐くて、一方的な電話だったけど。

だからそんな細かいところまで考えてなかったんだよー。