こんなことを思ってるうちに那央のことを考える時間がどんどん増えていって。
あたしの中で、どんどん那央が大きくなって。
那央の声が聞きたくなって。
那央の顔が見たくなって。
そしたら、会いたくてたまらなくなった。
恋愛って、こういう気持ちになるんだ。なーんて、どこか冷静に思うあたしがいて。
だけど、まだ好きって決まったわけじゃないし! なーんて往生際の悪いあたしもいて。
今までわからなかった恋愛脳とやらに、あたしもなってしまったのかもしれない。
だけど、これが本当の恋というやつならば。
やっと知った恋は、気づく前に失恋決定してたっていう……。
さすが、あたし。
なんてマヌケな初恋してんだか。


