晴紀に励まされ、実果子はまた前を向いた。



「大丈夫。千夏は帰ってきたらケロッとしてるよ」



そのことは…まだ不安で仕方なかったけれど…








ー1ヶ月後、



『実果子ちゃん、千夏帰ってきたよ!』

「え…」

『3人でどこかで会おうか!あ…それとも俺いない方がいいかな?』

「いえ…」

『そ?じゃあ…いっそうちの実家は?そうしよ』




朝、晴紀から突然の電話だった。


やっと千夏に会える。


ずっと千夏に会いたくて…会って謝りたかったはずなのに…



実果子は戸惑っていた。








「留学なんて言って本当は旅行楽しんでたんじゃないのか?」

「そう思うなら別にいいもん。私ちゃあんとお勉強してきたんだから。ねーママ」

「そうよ、晴紀何てこと言うの!」

「あーそうですか。そりゃすみませんでした」



千夏は母親の後ろで晴紀に舌を出していた。