からんころん


「はっはっはっ」

「あ?誠也くんじゃん」

「ばーか、わざとでした!」

「なっ…んですって!?」

「でもちゃんと前見て歩かねーとマジでこうなるぞ」

「そっか…そうだね」

「やけに熱心じゃねーか」

「だって今日模擬試験するってお兄さんが…」

「えーっ!?そんなの聞いてねぇよー!」

「私も昨日言われて実は慌てちゃって…」

「あ、晴さん。久しぶりー!」

「何言ってんだよ、たった2日いなかっただけだろ」

「けどさぁ、晴さん居なくて寂しかったよ俺」

「ぷっ、柄にもない。さ、行くよ。今日はテストだぞ」

「マジでやんの~?」





この日、千夏は来なかった。







「ーーお疲れ!」

「あー、ヘンに緊張したぁ。テストやるなんて俺知らねかったもんよ」

「悪ぃな」

「…ははは、こいつなんか精気奪われたみたいにやつれてね?」

「え?そんなことないよ…」

「いや、なんか老けたぞ」

「もぉ~っ!!」



実果子はからかう誠也を突き飛ばす。
誠也は見事に転んだ。わざと。



「ご、ごめん…そんな強く押したつもりじゃなかったけど…」

「この暴力女!ま、そんだけ力がありゃ大丈夫だな」

「…………」