それからも千夏は実果子がいじめられると助けた。

当然それをクラスメイトはよく思うわけがない。


今度は千夏もやられる…


実果子はそれを心配していた。






「ないっ!私のケータイどこ!?」



ある女子が叫んだ。



「このクラスにはドロボーがいるからなぁ」



みんな一斉に実果子を睨む。



「わ…私、知らない…」

「嘘吐いてんじゃねぇよ!」

「あんたしかいないじゃない!」

「そーだそーだ」



ガヤガヤわーわー、みんなの怒号が実果子を攻撃する。



「やめなさいよ!知らないって言ってるじゃない!」



千夏が大声をあげた。




かばってくれるのは嬉しいけれど、実果子はおろおろしていた。










「ちょっと千夏!あんまりあの人のことかばわない方がいいよ!」

「え?」

「あんたどうしちゃったの!?あんな人と付き合うなんて…最近ヘンだよ!」

「ヘンなのはみんなの方だよー。なんでよってたかって実果子ちゃんのこといじめるの?」

「別にいじめてなんか…」