「……そういえば、紗帆って部活何だっけ?」


「書道部だよ。」

「そうだったのか〜。黒板とかに書いたりする字、綺麗だもんな!」


「そっ…そう?そんなことないよ。」


照れくさくて、素っ気なく答えた。


「ということは、部で展示とかしてるんだよな?」


「うん、今まで書いた作品を展示してるの。」


「じゃあ書道部の作品見に行こうぜ!」


私たちは書道室に向かうことにした。


ちょっとドキッとしていた。

私の書く字なんて、たいして見てないと思っていたから…。


字が綺麗なんて、男の子に言われたこともなかった。

初めてのことで照れと微妙な嬉しさが入り混じっていた。