「雨、降り方は大したことないけど、まだ降ってるな。」


颯太も窓の外を見た。


「後夜祭、晴れるといいね。」


「…だな。」

颯太は不安そうに言うと、後から次々と体育館から帰って来た友達のところに、向かって行った。


わずかな会話だけど、とてもドキドキした。



昼食後の休憩時間。

「紗帆、ちょっと話しない?」


私は英佳に呼ばれた。