(ここ…?)


着いた場所はグラウンド。
周りを囲む、とても緩やかな土手。

そこに並ぶサクラの木の下に私たちは座った。


「ここ、春はサクラが咲いて綺麗なんだよな。」


颯太はパンを食べはじめた。

私もあわせてパンをかじった。


「……。」

無言になると、明日のことをつい考えてしまう。


なんとなく気分が重い…。

話を続けて、少しでもそのことを考える時間を減らすように


私は颯太と出来るだけ話をしながら食べていた。