「あっ!ごめんね。」


私はパッと手を離した。


「痛かったでしょ?キツく握ってたから…。」


「全然平気!それよりも大丈夫か?どこかで休憩しよっか。」


きっと、腕握られて歩きづらくて大変だったはずなのに…。


何も言わず、私のことを心配してくれる颯太の優しさに、心は落ち着くどころかドキドキしていた。