書道室。


数人が作品を見ている。


「紗帆の書いた作品はどこにあるの?」      

    
「…あれ。」


私が指差すと颯太はまっすぐ向かった。


じ〜っと作品を見ている。


少し不安になった。

颯太が書道に興味があるとは思えない。


私と気まずくなるのも困るから、無理しているのかも…  

気を遣っているのかな…


あれこれ考えをめぐらせてしまった。