俺は、仕方なく自分の歌を入れた。


「おぉ!俺この曲歌えるぜ!!」


えっ……?


バッと、また立ち上がって俺が歌うはずなのに裕也が勝手に歌いはじめた。


俺は、もうどうでもよくなってソファに力なく横になった。




…意味わかんねー。。




「なぁ、なぁ!なんか俺に話あったんじゃねぇの??」


曲の間奏で、急に裕也は振り返った。





言う気になんねぇよ…





「あはは…。君さぁ?人の話を聞く前に、言うことない?」


ムクッと起き上がって俺は、もう一本のマイクを手に持ってそのまま裕也に向けた。


「何??」


裕也は、リモコンを手に取って“演奏中止”と書かれてある赤いボタンをテレビ画面に向けて押した。


静まり返る…


この個室に…


変な空気が流れた……