「お母さんよ!入っていい?」 チリリリン― 私は鈴を鳴らした。 「栄一君がね?あの公園で待ってる!とか、言うんだけど。どうする?」 栄一? あの公園? 「お母さん場所わからないのよ?明日香分かる?」 コクン。 首を縦に振った。 「そう!!行く?行くなら送っていくけど?」 今度は首を横に振る。 「一人で行くのっ?!!」 違う… ちがうよ。行きたくない… 行きたくなんてないよ…。